1. はじめに | _9. コード |
2. 記号 | 10. 伝達の様態 |
3. 様相と表現 | 11. 記号化/記号の解読 |
4. 範列と統語体 | 12. 分節 |
5. 統語分析 | 13. テクスト間相互関連性 |
6. 範列分析 | 14. 記号論的分析への批判 |
7. 指示義、共示義と神話 | 15. 記号論的分析の長所 |
8. 修辞的な言葉のあや | 16. 記号論的分析の演習 |
<訳者より> 本テキストは英国のウエールズ大学のダニエル・チャンドラー博士による記号論への入門書のオンライン版であり、インターネット上で公開されているものです。このオンライン・テキストは評判が良く、1995年公開以来のアクセス回数は56万回(2004年2月時点)にもなっています。 訳者は2002年4月まで35年間、企業の研究所に勤務していたシステム分析が専門の技術者ですが、記号論の本の中に、「システム」という言葉がたびたび出てくることから記号論に興味を覚え、インターネット上で調べていたところ本テキストと出会いました。記号論の主要トピックスをソシュールの記号学および構造主義をベースに、丁寧に説明しており具体的な例も多く観念的でないことから、記号論を勉強してみたいと思っている人、記号論の勉強を始めたがよく分からず挫折した人にとって良い参考書になるのではないかと感じました(残念ながら、日本では、記号論の体系だった教科書は少ないと思っています)。
そこで、無謀にも、チャンドラー博士の了解を得て、”Semiotics for Beginners”を日本語に翻訳し、ホームページ上で公開することにしました。2004年2月から始めたのですが、ようやく最終章までたどり着きました。訳者が工学系であることから、翻訳が適切か、読みやすいかどうかには自信が持てません。原文を読むためのノートとして役立てば幸いです。不備な点も多く、これから少しずつ、改良していきたいと思っていますので、誤訳の指摘、意見をいただければ嬉しい限りです。
2006年3月 田沼正也